■こたえたひと:川端学芸員(1999/06/02, 発言番号:148)
Re[1]: 化石採集についての質問
キーワード:大阪層群もしくは沖積層の貝化石 和泉層群 化石採集
大阪府下ですと、新しい時代(およそ2百万年より新しい)では大阪層群もしくは沖積層の貝化石か、古い時代の地層(およそ7000万年前)の和泉層群ということになります。しかし大阪層群もしくは沖積層は、工事中の現場以外には絶望的な状態です。
和泉層群の方ですと、「関西自然史ハイキング」で貝塚市蕎原のコースを紹介しています。ほかには、「泉佐野市滝の池」や滝の池のとなりにある「新池」、「泉南市畦ノ谷」などで化石採集ができます。
ご自分で化石採集に出かけられる場合は,以下の本を参考にしてください。
・「関西自然史ハイキング」(地学団体研究会大阪支部編、創元社)
→大阪市立自然史博物館普及センターでも販売中
・「楽しい化石採集 近畿の化石産地案内」(若一光司著、松籟社)
→たぶん絶版なので書店にはないでしょう、図書館で探してください。
・「兵庫自然史ハイキング」(地学団体研究会大阪支部・兵庫教師グループ編、創元社)
・「ドライブ関西 地学の旅」(大阪地域地学研究会、東方出版)
・「京都地学ガイド 現地に見る京都5億年の旅」(地学団体研究会京都支部編、法律文化社)
→絶版だとおもいます。図書館で探してください。
大阪周辺の大地のおいたちを解説した本としては
・「大地のおいたち 神戸・大阪・奈良・和歌山の自然と人類」(地学団体研究会大阪支部編著、築地書館)
・「新京都5億年の旅」(地学団体研究会京都支部編、法律文化社)
・「紀の国石ころ散歩」(代表編著原田哲朗、宇治書店)
などがあります。
また、化石採集で日本全国を歩き回っている人のエッセイとして
・「日本全国化石採集の旅」(大八木和久、築地書館)
・「続 日本全国化石採集の旅」(大八木和久、築地書館)
があります。
これらの本は、大阪市立自然史博物館普及センターでも閲覧することができます。
■発言したひと:塚腰学芸員の補足(1999/06/02, 発言番号:149)
Re[2]: 化石採集についての質問
キーワード:瑞浪市化石博物館 化石採集
近畿圏では聞いたことがありませんが、岐阜県瑞浪市では許可を受ければ、化石の採集ができます。瑞浪市化石博物館の受付で化石採集を希望すると採集が許可され、許可した印であるリボンが渡されます。化石採集が可能な場所は、瑞浪市化石博物館から車で数分のところにあります。新生代第三紀中新世(約1600万年前)の貝化石やまれに植物化石を採集することができます。かなり広い平らな場所で、川へ落ちないように注意すれば子供でも採集が可能です。地層はそれほど固くなく、ドライバー、ハンマー、小さなツルハシなどがあれば採集できます。
以上は数年前の状況です。行かれる場合は現在の状況を瑞浪市化石博物館(電話:0572-68-7710)で確認してください。