自然史博物館によせられた質問(質問番号:453)

■質問したひと:福岡県の鎌田悦子さん(2001/06/27, 発言番号:971)
ハンディキャップをおったツバメの雛についての質問
キーワード:生存、保護
 先日、大雨の後、ツバメの雛を拾いました。近くに「巣」らしいものは無く、仕方なくつれて帰ったのですが、左目がつぶれています。くちばしの端が黄色いのですが、毛はほとんど生えそろっています。
 元気は良くて、ミルワームをたくさん食べますが、まだ飛べないようです。これから飛べるようなったら放してあげても大丈夫でしょうか?片目が見えなくても生きていけるでしょうか。

■こたえたひと:動物研究室の和田学芸員(2001/06/30, 発言番号:972)
Re[1]: ハンディキャップをおったツバメの雛についての質問
キーワード:捕食、昆虫
 片目が見えないのは大きなハンディキャップだと思います。両目が見えていても、一年間生きのびられるツバメのヒナの割合は高くありません(ヨーロッパでの研究例によると、生き残っている割合は20-30%程度)。片目であれば、死んでしまう可能性はさらに高いでしょう。
 あとは、死ぬ可能性が高くても自然の中で生きていくチャンスをあげるのと、長生きするからと言って一生かごの中で飼い続けるのと、どちらがいいかを考えてもらうしかありません。私の個人的な意見としては、自力で飛べて、食物もとれるなら、放した方がいいと思います。
 ただし片目でもそれなりに飛べるでしょうが、飛んでいる昆虫を捕まえられるかはよくわかりません。飼っている間に様子をみてください。

 なお、もし一生飼い続けるなら、届けて許可をとる必要があると思います。都道府県の担当部局と相談してみてください。

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ハンディキャップをおったツバメの雛についての質問(2001/06/27, No:971)
Re[1]: ハンディキャップをおったツバメの雛についての質問(2001/06/30, No:972)