■こたえたひと:昆虫研究室の初宿学芸員(2004/10/27, 発言番号:887)
Re[1]: 冬のクワガタムシについての質問
キーワード:越冬、成虫
クワガタムシというと夏の虫というイメージがありますが、実は成虫で冬越しをする仲間があります。
コクワガタ、スジクワガタ、ヒラタクワガタ、オオクワガタといった、比較的平べったいタイプはその仲間です。
一方、ミヤマクワガタ、ノコギリクワガタという類は、カブトムシと同じで、その夏じゅうで死んでしまいます。
オオクワガタではうまく飼えば、成虫で3年ぐらいは生きるようです。
■発言したひと:山口県の岡村さん(2004/10/27, 発言番号:888)
Re[2]: 冬のクワガタムシについての質問
キーワード:活動、気温
「成虫で冬を越す」ということですが、それではこれらの越冬するクワガタ類は、いつごろから人の目にふれなくなるでしょうか?逆に言えば、いつ頃まで仕掛けで捕まえることが出来ますか?
■発言したひと:昆虫研究室の初宿学芸員(2004/10/30, 発言番号:889)
Re[3]: 冬のクワガタムシについての質問
キーワード:変温動物、ライトトラップ
基本的には気温との関わりだと思います。昆虫は変温動物なので、気温が高いと活動も活発になり、飛翔もしますが、気温が下がってくると動きが鈍くなり、冬の気温になると樹のウロや樹皮の割れ目などでじっとしている・・・ということだと思います。
主には夜行性だろうと思うのですが、自然の樹液の出が真夏に比べると少ないので、昼間に密のトラップに飛んできて摂食する・・・、ということがあるのかもしれません。昼間は10月中旬ぐらいでも、20度以上までしばしば上がります。
私はよく光をつかったトラップを夜間に用いるのですが、真夏にはよく飛んできますが、秋になると飛んできません。10月中旬のこの時期では、夜は20度までに上がることは、まずありません。
ということで、だいたい20度以上はないとだめではないかと思います。実験等による根拠はありませんが、上記のようなことから推定しての数字です。
大阪で最高気温が20度以下になるのは、10月末から11月はじめ頃ですから、それ以降はトラップをかけても、採れなくなるのではないかと想像しています。