■こたえたひと:地史研究室の樽野学芸員(2004/11/07, 発言番号:879)
Re[1]: ニワトリの骨格標本作成方法についての質問
キーワード:脂肪、気温
前提として、筋肉や内臓は取り除くということで説明します。
期間というわけではないのですが、夏を越せば骨になります。寒い季節だとも っとかかります。ただし埋める場所にもよるでしょう。長く埋めすぎると骨も ぼろぼろになるので要注意です。
ただし困ったことに、足の骨のように大きく太い骨の骨髄には、脂肪がたくさ ん含まれているので、これが分解するまで時間が長くかかります(それでもひと夏でOK)。ところが頭の骨や肋骨などにはあまり脂肪が含まれていません。 そのためこれらの骨はずっと早くきれいな骨になってしまいます。それで、足 の骨の脂が分解するまで待っていると、このような骨はぼろぼろになってしまいます。足や翼の骨と他の骨を分けて埋める方がよいと思います。そして時々様子を見た方がよいでしょう。
なお骨は必ず「寒れい紗」のような腐らない網で包 んで埋めて下さい。そうしないと小さな骨はなくしてしまいます。また埋めた 場所の記録はできるだけ正確に残しておいた方が無難です。色も埋める場所によるのでしょうが、普通茶色になります。鉄さびの色です。