自然史博物館によせられた質問(質問番号:401)

■質問したひと:奈良市のしーちゃん(2004/10/03, 発言番号:860)
昆虫標本の作り方についての質問
キーワード:冷蔵、標本
 先日、庭で大青蜂(オオセイボウ)という小さい蜂の死骸を見つけました。美しい蜂だったので興味があり、いろいろ調べたのですが、この蜂はスズバチの巣に寄生するらしいですね。
 標本にしたかったのですが、方法がわからず、夏場でしたので死骸を冷蔵庫に保存してしまいました。 今では、きゅーっと丸まっちゃって標本にするのはもう無理みたいです・・。やっぱりそのうちバラバラになってしまうのでしょうか?

■こたえたひと:昆虫研究室の松本学芸員(2004/10/04, 発言番号:861)
Re[1]: 昆虫標本の作り方についての質問
キーワード:乾燥、防虫
 昆虫の体は乾燥すると固まってしまいます。このような状態の虫は、そのまま台紙に貼り付けて標本にすることが多いです。ハガキくらいの厚さの紙から底辺1cm、高さ1.5cmくらいの小さな三角形の台紙をつくってその先端に木工用ボンドでハチを貼り付け、底辺の少し内側に針を刺します。さらに採集場所と採集日、採集者などのデータを小さな紙に書いて針に刺して完成です。
 博物館のホームページ内の松本のホームページ「Ichneumonid World」の標本の作り方に説明と画像がありますので参考にしてください。
 固くなった虫をお湯につけて柔らかくする方法もありますが、ちょっと手間が掛かりますので上の方法の方がおすすめです。あと、標本の保存法ですが、何か密閉できる容器を用意してその中に防虫剤と共に標本を入れてやり、防虫剤が切れないように気をつけてやればかなり長い間そのまま保存できます(標本がバラバラになるのは、虫に食べられてしまったか、乾燥が充分でなく腐ってしまったかのどちらかです)。

質問コーナーのトップへ戻る

ホームページへ戻る


スレッドツリー
昆虫標本の作り方についての質問(2004/10/03, No:860)
Re[1]: 昆虫標本の作り方についての質問(2004/10/04, No:861)