自然史博物館によせられた質問(質問番号:289)

■質問したひと:寝屋川市の湯川閑さん(2004/04/05, 発言番号:610)
小哺乳類の死体についての質問
キーワード:モグラ、ヒミズ
 最近、植物観察中に小動物の突然死に出会いました。啓蟄の時期に何故、ころっと逝ったのか、この種の動物が死ぬのは何が原因なのか、常識的な見解がありましたら教えてください。
 以下は発見した状況です。
 3月16日、午前11時ごろ、晴れ、淀川河川敷、点野野草地区、高水敷きに枯れた排水溝があり、西側は芝生、東側はセイタカヨシの群生地。その東側のセイタカヨシの根元付近にモグラのらしい穴がいくつも開いていましたが、そのひとつから顔と両腕を覗かせた状態でモグラが死んでいました。土はついていますが、綺麗で外傷は見当たりませんでした。
 4月1日、午後2時ごろ、晴れ、朱智神社から枚方市穂谷へ帰る山道、 人ひとりがやっと通れる細い道の谷側のところに横たわっている、ヒミズを見つけました。これも死後間がなく、外傷は見られませんでしたが、手足を伸ばした状態でした。

■こたえたひと:和田学芸員(2004/04/19, 発言番号:611)
Re[1]: 小哺乳類の死体についての質問
キーワード:独特の臭い
 野生動物が死ぬ原因は、捕食される、事故死、病死、餓死など様々だと思います。見つけられたモグラやヒミズもこうした原因で死んだのだと思います。そのどれが死因だったのかは、なんとも言えません。
 ただ、同じような小哺乳類なのにネズミ類の死体はあまり見かけないのに、ヒミズやモグラなどの食虫類の死体をよく見かけます。これについては、ネズミはおいしいけど、モグラやヒミズはまずいと言われています。モグラやヒミズには独特の臭いがあって、キツネなどの捕食者に与えても敬遠するそうで、かりに捕まえても食べずに捨てていくそうです。死体が落ちていてもネズミなら食べられますが、モグラやヒミズは食べられません。その結果、我々の目によくふれるとのことです。

■発言したひと:寝屋川市の湯川閑さん(2004/04/19, 発言番号:612)
小哺乳類の捕食者についての質問
キーワード:キツネ、イタチ、ヌートリア
 見掛けた現場には、キツネはいそうにありませんが、イタチはどちらにいるでしょう。タヌキは穂谷でも良く見かけます。淀川では、 最近ヌートリアが見られますが、これは小動物を襲うのでしょうか?

■発言したひと:和田学芸員(2004/04/19, 発言番号:613)
Re[1]: 小哺乳類の捕食者についての質問
キーワード:ノイヌ、ノネコ、肉食、草食
 キツネはあくまでも肉食獣の一種という例えだと思います。市街地周辺だとむしろノイヌやノネコが問題になるかもしれません。なおヌートリアは草食獣です。おもに水辺の草を食べています。

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スレッドツリー
小哺乳類の死体についての質問(2004/04/05, No:610)
Re[1]: 小哺乳類の死体についての質問(2004/04/19, No:611)
 ┗小哺乳類の捕食者についての質問(2004/04/19, No:612)
  ┗Re[1]: 小哺乳類の捕食者についての質問(2004/04/19, No:613)