■こたえたひと:茂似太(2000/05/04, 発言番号:360)
Re[1]: 学芸員の採用予定についての質問
キーワード:学芸員
現在、当館には16名の学芸員がいますが、まだまだ専門の学芸員のいない分野も多く(そういった分野は専門が近い学芸員が一応担当しています)、充分な活動ができていないのが現状です。学芸員を増やして、学芸員がカバーできる分野を充実させたいと考えているのですが、なかなか思うようには行きません。また、もし仮に学芸員の採用があるとしても、それが決定するのは年末頃のことになります。したがって当面、学芸員の採用の予定はありません。
当館に限らず、ある程度の規模の自然史系博物館はたいていそうですが、学芸員の募集の際に重視されるのは、求めている分野の研究者としての能力です。学芸員資格は、採用されてから取得すればいいので、まったく問題とされません。どのような分野の学芸員を採用するかが決定するのも、年末頃のことになります。
学芸員になりたいという質問は多く、質問コーナーの他の回答にも書かれていますが、学芸員の募集は少なく、さらに自分の専門分野が募集されるかどうかは賭に近いと言っていいでしょう。学芸員を目指すよりも、研究者になることを目指して、その選択肢の一つとして博物館の学芸員を考えた方がいいと思います。
なお学芸員数の少ない小さい博物館(関連)施設では、「生物分野担当」といった大まかな分野での募集もしばしばあります。ただし採用後は一人で生物すべてを担当しなくてはならなくなり、大変ですが…。こういった募集では、たいてい学芸員資格を持っていることが条件になっています。