■こたえたひと:和田学芸員(2005/04/14, 発言番号:802)
Re[1]: 卵の黄身についての質問
鳥類と爬虫類の卵は、固い殻があり、内部構造を比べてもよく似ています。さらに、どちらも多くの卵黄を含んでいるのが特徴です。卵の中身を大雑把に卵黄と卵白にわけるなら、卵黄には胚(赤ちゃんの元です)とその成長のための栄養分が含まれます。卵白には、卵黄を卵の中でささえるカラザと胚の成長のための栄養分が含まれます。
鳥類や爬虫類の卵黄の色は、その名前の通り、普通は黄色です。ただし、その細かい色合いは、食物に含まれる色素の影響を受けるため、食物次第でかなり違う可能性がります。飼育して黒い色素をたくさん与えれば、黒い卵黄も作れるようです。
野生の鳥の場合、知られている限り、卵黄の色は大雑把に言って黄色といって間違いないようです。ただし、細かく言えば、白っぽい卵黄から赤っぽい卵黄まで、かなりの違いがあります。
爬虫類の卵黄の色も基本的に黄色といって差し支えありません。少なくとも調べた限りでは、どの卵黄も黄色いようです。しかし、食物の影響などで、黄色と言い難い卵黄がないかと言われると、断言するところまではわかりませんでした。
■発言したひと:西東京市のA・Kさん(2005/04/15, 発言番号:803)
Re[2]: 卵の黄身についての質問
キーワード:胚、書籍
食べ物によって卵黄の色が変わるというのには大変驚きました。息子が興奮した様子で、「じゃあ、ニワトリに黒いものばかり食べさせたら黒いヒヨコも生まれて来るかも〜!?」と(笑)。
卵黄にちょろっとある、白い所が胚ですよね?だから卵黄が黒でも産まれて来る赤ちゃんに影響はないと教えて間違いないですよね。
それと、胚の部分はやっぱり、鳥類も爬虫類も白いんでしょうか。できれば、それについて書かれている本等も教えて頂ければ嬉しいです。
■発言したひと:和田学芸員(2005/04/15, 発言番号:804)
Re[3]: 卵の黄身についての質問
キーワード:雛、色素
もし、体の中で卵黄を作るときに、取り込まれるような黒い色素を食べさせれば、黄身は黒くなるかもしれません。ただ実際に試した例は見つけられませんでした。しかし、ご指摘のように、卵黄の色が変わったからと言ってヒヨコの色が変わるとは限りません。黒い色素を取り込むのは間違いないので、もしかしたら多少はヒヨコのどこかが黒くなるかもしれませんが…。
卵黄の一部の白い場所が、胚です。爬虫類の胚も似たようなものです。
爬虫類の卵について書いてある本で手に入れやすいのは、「小学館の図鑑NEO 両生類・はちゅう類」でしょうか。簡単な卵の模式図が載っています。鳥の卵については、「ふしぎなカプセル 鳥のたまご」(ポプラ社)にいろんな事が載ってはいます。卵黄の色を変えようとする話も出ています(あまり成功していませんが‥)。