大阪市立自然史博物館　質問コーナー

自然史博物館　質問コーナー(発言の個別表示)

■発言したひと：金沢学芸員(2000/11/17, 発言番号:635)
Re[1]: カマキリの色についての質問
キーワード:緑色型、褐色型、植物の色、脱皮
　日本のカマキリの体色はおおまか分けると緑色型と褐色型の二つです。カマキリも種類によって二つのタイプの割合が異なります。コカマキリの緑色型とハラビロカマキリの褐色型は少ないし、ヒナカマキリの緑色型は見たことがありません。
　なぜ二つのタイプがあるかというと、まわりの色に体の色を似せて、目立たなくするためでしょう。鳥などの捕食者や、獲物である他の昆虫に気づれない効果があると思います。
　夏は緑の植物が多く、秋になると枯れ草が増えて、まわりの色が褐色型に近い色になるので、カマキリの体色も褐色型が増えると考えるとつじつまが合います。
　ところで、カマキリやバッタなどの体色の変化は、カメレオンなどと異なり、脱皮を境にして色が変化します。前の齢のまわりの色に応じて、脱皮後に色がかわるのです。成虫になったらもう変化させることはできません。

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